建築構造物の基礎工事、トンネル・下水管工事などにおける地下の掘削推進工事、ため池や修景池の造成など様々な土木・建築基礎工事に多種多様なベントナイトが用いられています。
ベントナイトは、掘削した地盤の壁面を保護するための安定液材料や、地盤の隙間を埋め止水性を高める材料として使用されています。また、ベントナイト・水・セメントの組み合わせで使用される場合も多く、土木・建築工事で発生する隙間の充填材、地盤強度の増強材、地中に設置した芯材の固定などに使用されています。
場所打ち杭工法(アースドリル工法、リバース工法、BH工法)、地中連続壁工法など泥水を利用する杭工事で掘削した杭孔が崩壊しないよう孔壁を保護する安定液(泥水)の主材としてベントナイトが使用されています。
トンネルの掘削、下水道管設置工事などで行われるシールド工事や推進工事で、ベントナイトは掘進を効果的に行うための重要な材料になっています。
また、セメントと組み合わせたセメントミルクが裏込め材にも使用され、トンネルや管周りと地盤との隙間を埋め、地盤沈下を防止する役割を果たしています。
貯水および修景池、ビオトープなどの漏水・浸透防止の遮水工で利用されています。ベントナイトと主に現地土で混合した土を池の周り、底盤部に転圧する工事です。
観測井、調査井、ディープウェル工法における孔底部の遮水層にベントナイトの破砕品や造粒品が使用されています。
数十メートル掘削した場合の遮水層造成工事でも、造粒品を用いれば、形が揃っていることや親水遅延性のコーティングを施してあることから、地上からの投入で、ブリッジすることなく底部まで落ち切り、設計どおりの遮水層を形成します。
主な工法 | ベントナイトに求められる特性 |
---|---|
場所打ち杭工法 | 粘性,造壁性,耐塩性 |
地中連続壁工法 | 粘性,造壁性,耐塩性 |
ソイルセメント工法 | 粘性,固液分離抑制特性 |
グラウト工法 | 粘性,固液分離抑制特性 |
シールド工法 | 粘性,固液分離抑制特性 |
既成杭工法 | 【泥水】粘性(降伏値) 【セメントミルク】粘性,固液分離抑制特性,強度 |
ディープウェル工法 (孔底部の遮水層造成) |
止水性,親水遅延性,見掛比重の安定性 |
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製品名 | 場所打ち 杭工法 |
地中連続 壁工法 |
ソイル セメント工法 |
グラウト工法 | シールド工法 | 既製杭工法 | ディープ ウェル工法 |
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クニゲルV1 | ○ | ○ | ○ | ||||
クニゲルV2 | ○ | ○ | ○ | ||||
クニゲルGS | ○ | ||||||
クニゲルVO | ○ | ○ | ○ | ||||
クニゲルMB | ○ | ○ | ○ | ||||
クニゲルCB | ○ | ○ | |||||
クニゲルFS | ○ | ○ | |||||
アースゲル1 | ○ | ○ | ○ | ||||
アースゲル | ○ | ||||||
OKベント ナイト |
○ |
製品名 | 分散剤 | 増粘剤 | 逸泥防止剤 |
---|---|---|---|
KSフロー | ○ | ||
クニポリマーA | ○ | ||
クニポリマーH | ○ | ||
KC-1 | ○ | ||
クニフォースNK-G | ○ |
メッシュとは1インチにいくつのふるい目があるかです。弊社品はほとんど250#(63μm)になります。一般的に細かいほうが早く分散(膨潤)しますが、完全に分散した場合にはメッシュによる性能の差はほとんどありません。
清水にベントナイトを主体として有機質ポリマー(ポリマー・CMC)などを溶解した泥水を指します。
アースドリル機にて掘削した孔壁を保護・安定させる目的で使用します。
泥水にて形成されたマッドケーキ(泥膜)に安定液(泥水)の水頭圧・比重差により、土圧・地下水の進入に抵抗しています。
①孔内に満たした安定液が孔壁に侵入します
②土粒子間の小さな隙間に粘土粒子が入っていきます
③水を極めて通しにくいマッドケーキ(不透水層)を形成します
ベントナイトそのものは有害なものではなく、多くの分野で使用されています。天然でしかも無機物質ですから腐敗もしません。
また、少量ですが一般の土壌中に含まれていることも多々あります。
さらに、「土壌環境基準」「地下水質環境基準」「埋立処分に係わる判定基準」などの規制に対しても基準値以下です。
スライム(掘りくず)の沈降・沈殿待ち後の適切な処理は言うまでもありません。現場での安定液試験(比重・粘性・pH・砂分)の4項目は適時に行い、良好な状態に保つことが重要です。ただし、その良好な状態を保った状態でも、現場の状況によって、「劣化」「逸泥」「被圧」「バクテリアの発生」など、様々なことが発生します。
詳細はお問い合わせください。
主な違いは粘性で、クニゲルGSは最上級クラス、クニゲルV1は汎用品となります。
一般的に地盤状況が悪い場合に上級品を使用しますが、添加量を減らせば、一般的な地盤でも使用可能です。上位クラスは添加量が少ないため、運賃・置き場が軽減されます。一方、粘性の立ち上がりが高いため、作液時にダマになったり、圧送中の閉塞に注意が必要です。
水とベントナイトを先に混ぜてからセメントを添加してください。セメントを混ぜたミキサーで水とベントナイトを混ぜることは避けてください。セメントに含まれるCaイオンの影響により、ベントナイトの添加量が増えてしまいます。