土木建築・ボーリング - ボーリング
用途概要
地下資源の開発で石油、天然ガス、温泉、地熱発電はもとより、地質調査・水井戸などの目的にもボーリング(さく井)は古くから行われています。ボーリング掘削の際に使用される泥水には昔からベントナイトが多く利用されています。地中1万mにも及ぶような深度を掘削するようなボーリングでは泥水の性状は施工上最も重要な要素となってきます。泥水は、「水」をベースとしたものと「油」をベースとしたものと2種類ありますが、一般的には水+ベントナイトを基本材料として必要に応じて各種の調整剤が配合され、その性質を安定させて使用します。

役割と機能
ボーリング分野でのベントナイト泥水には以下の役割と機能が求められます。
- 坑底やビット付近から掘りくずを除去して清浄するとともに、掘りくずを地上まで運搬する。
- 先端のコアビットは、その硬い刃で絶えず地層を砕き掘り進むため摩擦により熱が発生し、また、ケーシングとボーリングロッドとの間で接触が起こり、パイプが摩耗する可能性があるため、常に泥水を循環させることによってコアビットを冷却し、粘土分の潤滑性を利用してパイプの摩耗を防ぐ。
- 地下に存在する石油,ガス,水などの地層の流体が噴出しないように抑える。
- ベントナイトで掘削孔の壁に泥壁を形成することにより大きな崩壊を防止することができるが、泥壁が厚すぎるとボーリングロッドが張り付いてしまい掘削が不能となってしまうため、薄くて強靭な不浸透性の泥壁を造成して孔壁が崩れないようにする。
- ボーリングロッドを繋ぎ足す場合など泥水の循環を一時的に停止した時も掘りくずやその他の添加材料が分離しないように保持する。地上に戻る途中の泥水中のスライムが沈降してしまうと、孔壁の崩壊と同様にボーリングロッドが埋まってしまう。その泥水の粘性をコントロールし、スライムの落下を最小限に抑える。
- ビットの先端、地底地層がどうなっているか、地上に戻ってきた泥水を分析することで地層のおおよその様子が把握できる。また、回収された掘りくずからも直接データが得られる。

取扱い製品
製品名 | 石油 | 天然 ガス |
地熱 | 温泉 | 水井戸 | 地質 調査 |
カタログ | SDS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
クニゲルGT | ◯ | ◯ | ◯ | ![]() |
![]() |
|||
クニゲルV1 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ![]() |
![]() |
クニゲルVO | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ![]() |
![]() |
クニゲルGS | ◯ | ◯ | ◯ | ![]() |
![]() |
クニゲルGTは、米国石油協会(API)の規格を満足する高い性能を有したベントナイトです。さらにクニゲルGTやV1は、熱がかかる石油、地熱、温泉ボーリングなどにおいて耐熱性に優れているベントナイトでもあります。その他、掘削の目的に適したベントナイトを多数用意しています。

- ボーリング工法でクニゲルGSとクニゲルV1はどのように使い分けるのですか?
クニゲルGSは、低濃度で粘度発現に優れた製品であり、そのゲル粘性により孔壁を安定させながら掘削土砂を効率よく運搬できるため、地質調査・水井戸掘削に適しています。
クニゲルV1は掘削泥水全般に適用可能な製品です。また、熱に強く、分散剤との相性も優れているため、石油、地熱、温泉ボーリングにも適しています。